不用品回収・遺品整理について

親族や家族が亡くなり、お通夜やお葬式などを終え、各種手続きを行っていかなければならないと同時に親族で故人が残した遺品を仕分けしていかなければなりません。

しかし、普段の仕分け作業や処分作業とは異なり、遺品整理をしていくにあたって処分に困っている遺品を買い取ってくれるサービスがあります。

買い取られた遺品に関しては金銭が発生する為、親族間での相続問題に大きな影響を及ぼすでしょう。

しかし、遺品整理の際に品物の買い取り希望される方はどこに依頼し、どのようなものを売ることが出来るのでしょうか。

遺品買い取りサービスといっても、様々なジャンルや専門分野が存在し、買い取ってもらう業者を間違えてしまうと、金銭的に大きな差が生じてしまいます。

また、親族が亡くなってしまったことにより、普段の生活や仕事をこなしながら多くの作業を同時進行していかなければならないので、見落としてしまいがちなポイントがいくつか出てきてしまいます。

ここでは、遺品整理や買い取りサービスを利用するにあたって重要なポイントをまとめておきました。

  1. 遺品を処分する前に
  2. 買い取りサービスを利用する時の注意点
  3. 悪徳業者に注意

遺品を処分する前に

様々な形の椅子

遺品整理をしている最中に、処分をするには勿体ないけど使用する予定のない品物がある場合、専門の買い取り業者やリサイクルショップにて買い取ってもらうことが可能です。

基本的に、買い取りの対象となる品物は、使用の出来るものであることが前提ですが、場合によっては使用不可であっても買い取ってもらえるものがあるので、処分をする前に一度チェックしておきましょう。

遺品の買い取りサービスにおいて、高価格での買い取りに繋がりやすい品物とは、保管状態や使用可能であるかどうかに関わらず高価な価値を持つ品物です。

では、使用できない品物であっても高価格で買い取ってもらえる品物とはどのようなものなのか、いくつかピックアップしてみました。

貴金属

金や銀といった貴金属や宝石、真珠などは素材そのものに高い価値がつく為、高価格での買い取りが期待されます。

購入してからの使用年月やデザインの古さ、保存状態の悪さから、自己判断で処分してしまう方も多いようですが、貴金属や宝石を取り扱う専門の鑑定士に査定してもらうことをお勧めします。

また、金歯も同じように金としての価値を持っているので、高価格で買い取ってもらえるでしょう。

高級時計

一流メーカーの高級時計は、古いデザインのものであっても、愛好家やコレクターへの需要がある為高価格でも買い取りが期待出来るでしょう。

なかでも宝石類の装飾が施されていたり、世界的にも有名なブランドである場合は価値が付きやすく、古い時計などは、アンティーク品として人気があるようです。

着物

故人が生前着用していた着物を古布として再利用する方が多く居るようですが、着物の価値というものは素人の判断では難しく、古くて使用価値のない着物だと思っていても実は大きな価値のある着物である場合もあります。

素人には到底区別が付かないようなポイントに希少価値があることも多くあるので、一度鑑定してもらうことをお勧めします。

仏具

仏具と呼ばれる品物のなかには、ろうそく立てや線香立てなどの様々なものがありますが、品物によっては、金や銀などの貴金属類から作られたものも存在します。

そして、仏像は骨董品としてかなりの高価格で買い取りされることも多いので、遺品整理をする際に、仏具の処分を検討されている方は査定に出してみるといいでしょう。

絵画・掛け軸

美術品の価値の判断は素人には難しいもので、一見高い価値を持っていそうでも実際の引き取り価格は安かったというケースもあれば、状態が悪いのにも関わらず高価格で買い取ってもらったというケースもあります。

市場に出回っている数の少ない美術品には、思いがけない程の価値がつくことも多くあるので、自己判断で処分をせずに、まずは鑑定してもらうことをお勧めします。

人形・おもちゃ

故人が人形やおもちゃなどを集めていた場合、一度価値を確かめてみることをお勧めします。

貴金属やブランド品などとは違って、人形やおもちゃはすぐに捨てられてしまいがちですが、古いおもちゃであってもアンティーク品として高く買い取ってもらえる可能があるので、買い取りの依頼をしてみても良いでしょう。

お酒

未開封の古いお酒は、愛好家からの需要もあり、高価格で買い取ってもらえる可能性が高いです。

また、買い取り実績のある店舗も多くある為、買い取ってもらいやすいアイテムのひとつでもあります。

遺品整理の際に出てきたお酒は処分せずに保管しておくか、買い取ってもらうことをお勧めします。

買い取りサービスを利用する時の注意点

遺書

基本的に故人が残した品物は、すべて遺品として扱われます。

遺品整理を業者に依頼する場合や、遺品の買い取りサービスを利用する場合は、必ず独断で決めてしまわないようにいくつか注意が必要です。

ひとつでも見逃してしまったり、故人の望みを無視してしまうと、親族間でのトラブルが起こりかねません。

無事に遺品整理を済ませる為にも、注意事項を守り、故人の意思や他の親族の権利を尊重したうえで、様々なサービスを業者に依頼しましょう。

まずは遺言書の確認をする

遺言書は、相続問題においてとても重要な書類となります。

故人の生前に遺言書を預かっていた場合や遺品整理をしている最中に遺言書が見つかった場合は、相続問題を明確にしたうえで家族や親族にも伝えなければなりません。

そして必ず、遺言書に記載されている通りに遺品整理をしていきましょう。

一度、買い取りサービスを利用し、買い取ってもらった品物は返してもらうことが出来ません。

買い取りサービスを利用する際は、自己判断のみでなく他の親族とも話し合い、確認を取るようにしましょう。

勝手に遺品を売ってしまったり、相続問題を無視してしまうことによってトラブルが起きてしまう可能性があるので、他の親族への配慮が必要となります。

遺品整理は、貴重品や家具、衣類など数多くの品物を仕分けていかなくてはならないと同時に、故人が利用を受けていたサービスの解除手続きや役所への各種手続きが必要となる為、長い時間が掛かってしまいます。

しかし、遺品整理を専門とする業者を依頼することによって、スピーディーな仕分け作業や処分はもちろん、故人が暮らしていた家の特殊清掃や供養まで、すべて親族の代わりに行ってくれるので、なかなか時間が取れない方や作業が進まないという方は、業者に協力してもらうことをお勧めします。

見積もりは複数の業者から

買い取りを希望する遺品の買い取り価格を、複数の業者から見積もりを出してもらい比較しましょう。

業者によっては多少の変動があるので、ひとつの業者に絞らずにいくつかの業者に依頼してみることをお勧めします。

また、同じ買い取り業者であっても専門とする品物が異なる場合も多く、買い取ってもらいたい品物に特化した業者選びが必要です。

同じ遺品買い取りサービスを利用しても、ブランド品を専門的に扱う業者と骨董品を専門的に扱う業者とでは、鑑定のクオリティに差があるので、一気にすべての商品を同じ買い取り業者に出すのではなく、業者の特徴を見極めてから選ぶようにしましょう。

そのなかでも、貴金属の相場は日々変動していくので、正確な値段で買い取ってもらう為にも貴金属を専門的に取り扱う業者を選び、なるべく買い取り価格が高い業者に依頼することをお勧めします。

例え、保存状態が悪く売れなさそうな品物であっても、アンティーク品として高価格での買い取りが実現される可能性がある為、処分をしてしまう前に一度価値を確認してもらうと良いでしょう。

遺品のひとつひとつの価値を正確に見極めておきたい場合は、それぞれのジャンルに特化した買い取り業者に依頼することが重要です。

そして、故人の思いが詰まった遺品の価値を知り、親族にとっても悔いのない遺品整理をしましょう。

悪徳業者に注意

タバコと札束を持つ男

遺品整理や不用品回収といった専門的な業者は、あまり頻繁に利用することがない為、依頼をした後は業者に任せっきりにしている方も多く、悪徳業者の情報や特徴があまり出回っていないこともあり、気が付いたら被害に合っていたというケースもあるようです。

そこで、遺品整理屋を依頼する時に注意しておいた方が良い悪徳業者の特徴をピックアップしました。

高額請求を防ぐ為に

高額の費用請求は悪徳業者が引き起こすトラブルの代表とも言えるでしょう。

最初の見積もりの時点では、低めの金額が提示されることが多く、作業が終了した後に追加で費用が加算され、取り返しのつかないこととなってしまい、泣く泣く高額の費用を支払ってしまうといったケースもあるようです。

遺品整理や不用品回収といった、物ではなく作業に対してお金が発生するサービスは、もちろん業者や作業する量によっても価格の振り幅はありますが、見積もりが提示されてから作業が終わるまでの間に、追加料金が加算される場合は報告をしてもらうようにしましょう。

後から揉めてしまっても、サービスが終了してしまってからでは遅いです。

悪徳業者は、何かと言い分を付けて高額の請求をしてくるケースが多いので、不安に思う方は見積りや相談の時に録音をしておく事がお勧めです。

また、作業の依頼をする前に時間に余裕がある方は、2~3社から見積もりを取り、大体の費用の目安を理解しておくようにしましょう。

その中でも安すぎる業者や、故人の遺品を雑に扱うような業者、見積もりに費やす時間が短い業者は、注意しておくようにしましょう。

悪徳業者によっては、依頼者が納得のいかないような対応を示すことによって、怒鳴ってくるようなこともあるので、おかしいと感じたり暴言を吐かれてしまった時は、警察に通報してください。

実際にお年寄りや女性がこういった被害に合い、そのまま断わりきれずに依頼をしてしまうというケースもあるようなので、なるべく一人で立ち会わないようにするのが無難でしょう。

安心出来る業者の特徴

高額請求や乱暴なサービスもなく、安心して以来の出来る業者にはどのような特徴があるのでしょうか。

長年続いている業者ならば安心して依頼することが出来るだろうと考える方もいるかもしれませんが、実は、長年続いて居るような会社であっても、過去に監視や規則がゆるかった状態のまま、同じような習慣が続いているといったケースもあります。

悪徳業者によるトラブルに警戒する依頼者も増えているようで、良い業者はまず、不安を感じさせないように丁寧に応じてくれます。

また、業者のホームページの内容が一般の方にも分かりやすい状態で記載されているのか、迅速に対応してくれたか、見積もり書には会社の住所や所在地が記載してあるのか、作業の流れについて説明があるのかといった、業者から依頼者が不安にならない為の細かい配慮があるかどうかの確認を必ずしておくようにしましょう。

当然のことですが、会社の場所が分からなかったり、会社名義でなく個人名義の銀行口座に振り込みを指定された場合は注意が必要です。

直接会って話しを進めていくなかで、疑問や不安に感じることは必ず解消しておくようにしましょう。

依頼者相手に、専門用語や業界用語ばかり使用するような業者もあまり信頼出来ません。

少しでも違和感を感じたり、無責任な対応をされた時は他の業者に当たることをお勧めします。

そして、トラブルが起こってしまわないように最後まで気を抜かないようにしましょう。